ゼミクエ!第4弾 ~新任の先生と駒大経営学部生でつくるゼミ~

Q, ゼミクエ!とは?

?KOSMOSが独自で企画したインタビューイベントです!「ゼミ×クエスト」の造語で、現役学部生のみなさんに新たな研究分野や先生の知見、魅力を届けることを目的としています! (KOSMOS=経営学部公認学生団体)

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杉西先生について

Q:ゼミで取り扱うテーマ「経営情報システム」

A:ICT(情報通信技術)が企業でどのように活用されているのかを大きなテーマとして研究するようなゼミを担当しています。具体的には、DX(デジタルトランスフォーメーション)を切り口に関連する知識を獲得し、データ活用に関する実践的スキルを習得。最終的には、身近な例を題材に実践してみることを目指します。

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Q:大学時代に研究されていた内容について

A:もともと理系で理学部物理学科にいて、物性物理学を専門に研究していました。

Q:ご卒業後のキャリア

A:大学4年間と大学院5年(修士/博士)を経て、27歳で電機メーカに就職しました。そこでは、おもにモノづくり工場を対象に運営(オペレーション)をよくするための研究開発をしていました。中でも生産計画などの意志決定を支援するためのシミュレーション技術の開発を長く担当しました。

最初は社内の工場を対象として研究していましたが、社内には様々な製品の工場があり、それらで培ってきた技術をサービス化し、社外に提供できないかということになり、後半はその開発プロジェクトに参画しました。

実際に、お客さまである社外のモノづくり企業に営業の人たちと訪問し、お客さまの課題を聞き、自分たちが開発したサービスを使ってどのようにお客さまの課題が解決できるかの提案や、実際のデータでの検証などを行っていました。

会社生活の最後の2年間は、一旦研究から離れてデジタルトランスフォーメーション(DX)プロジェクトの企画、管理などをやっていました。このプロジェクト管理はなかなか大変な仕事で?これから継続してやっていけるかな。やっぱり研究したいな。」と40代初め頃に考え始めました。

仕事仲間や先輩に相談したところ「最近は実務家教員という形で、実務で培ったスキルとか知識を活かして、企業から大学教員に転身する人も結構増えてきてるよ。」と教えてくれた方がいて、思い切って駒澤大学経営学部の「経営情報システム」担当教員の公募に応募し、担当させていただくことになりました。

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ゼミについて

Q:経営情報システムはどういった点が楽しいのか

A:私が学生時代に学んできた内容と比較すると大きく違うのは、経営学部で学ぶことには研究対象に「人」が入ってくるんですよね。この、「人」というのが必ず要素として入ってくるというところが、(学問としての経営学の)面白さ?難しさなんだろうなと思います。

Q:ご自身のどの経験からゼミを運営しているのか

A:社会人になったときに一番足りていなかったなと思うのが、「文章を書く力」だと思ってます。考えたことや伝えたいことを明確に文章で伝えられるようなスキルをまず最初に身につけてほしいなと思います。ゼミの中でもチームでやっていくと「合う」?「合わない」あると思うので、そういう人たちと上手くやるというのも重要なスキル?考え方になる。こういったことを身につけられるようにゼミを運営していきたいなと思います。

Q:ゼミではどんな活動を行っていくのか

A:必ずひとりでやるのではなく、チームを作ってやってもらうようにしています。3~4人くらいのチームを作り、同じ箇所を読んでもらって事前にディスカッションを行います。その後、重要なところを皆の意見で抽出し、報告してもらうというスタイルです。必ずアウトプットは誰かとの共同で行います。

Q:お持ちいただいた書籍について

A:今年のゼミでは『ルポ 日本のDX最前線』(2年生:演習Ⅰ)『データドリブン?カンパニーへの道』(3年生:演習Ⅱ)というのを読みました。皆で「DXって何?」というのを理解して、前期は学生に「半年後『DXとは何か』」を皆さん自身の言葉で語れるようになるために勉強しようねと伝えていました。

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Q:ゼミの活動が就職に活きる瞬間はあるか

A:ゼミに限らず、授業やバイトでも、学生時代に意思を持って「これやりたいな」と思ってやったことって、何らかの形で役に立つと思うんですよね。皆さんのやったことは「個性」となって蓄積していくんですね。その「蓄積をどれだけ活かせるか」「どれだけ深く頑張ったか」に関係してくると思うので、何事にも一生懸命取り組むことが大事だなという風に思います。ゼミの活動が将来役立つかは一回置いておいて、興味のあることをとことんやってみるのが重要かなと思います。

★駒大生に向けて一言

ゼミに限らず、一生懸命取り組むことが大事だと思います。
色んなことを総合的に学ぶ機会ってこの学生時代しか得ることが出来ないし、社会人になると中々難しい活動かなと思うので、興味持ったゼミ何でも良いから、積極的に参加して、そこで出来た仲間と一緒に楽しくより深い学びを経験してもらいたいなと思ってます。

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インタビューを終えて
多彩な経験をお持ちである杉西先生。学生時代?電機メーカに勤められていた時代のエピソードには、研究内容?業務内容などはもちろん、当時の思いなども織り交ぜてお話しいただきました。興味深い内容であっという間に時間が過ぎてしまいました。
また、ゼミに関するお話を聞かせていただいている中で、「伝える」こと?「チームワーク」をとても大切にされていると感じました。?経営情報システム」を学びたい方はもちろんですが、上手く文章で的確に伝えるスキルを向上させたい方?チームで学びを深めたい方におすすめのゼミです!(笹島)

(H.O.)