禅文化歴史博物館The Museum of Zen Culture and History

企画展「東日本の須恵器ー駒澤大学の考古学ー」(2019.5.13~8.4)

企画展示室
Date:2019.05.23

東日本の須恵器ー駒澤大学の考古学ー

 駒澤大学考古学研究室は、昭和40年代に発足し、すでに半世紀以上の歴史を持ちます。特に、昭和43~52(1968~1977)年にかけて「東日本における古代手工業生産を解明する」という研究テーマを掲げた群馬県太田市菅ノ沢遺跡の発掘調査は発足初期における最大の成果の一つでした。 近年においても、本学考古学研究室は平成23~27(2011~2015)年の期間、東海地方の三大須恵器窯に数えられる湖西窯跡群に隣接する静岡県湖西市神座B古墳群での発掘調査を行っており、古代、特に古墳時代東日本における須恵器生産と流通は長年に渡る研究テーマとして在り続けます。本展示では、本学考古学研究室の発掘成果の中から「東日本の須恵器」をテーマに、群馬県太田市金山丘陵窯跡群出土資料、静岡県湖西市神座B古墳群出土資料を紹介します。

1.関東地方の須恵器窯ー金山丘陵窯跡群と周辺遺跡ー 東日本古墳時代最大級の須恵器窯跡群である金山丘陵窯跡群は、群馬県内全域の古墳に須恵器を供給したと見られる窯跡で、中央の陶邑窯の影響を受けつつも「北関東型須恵器」と呼ばれる特色ある須恵器の生産が行われました。駒澤大学考古学研究室の発掘成果を紹介します。

菅ノ沢Ⅰ遺跡 坏蓋(本学考古学研究室所蔵)
入宿遺跡 横瓶(本学考古学研究室所蔵)
菅ノ沢Ⅰ遺跡 甕口縁部(本学考古学研究室所蔵)
2.東海地方の須恵器窯ー湖西窯と神座B古墳群―

 静岡県湖西市に所在する湖西窯跡群は、静岡県湖西市から愛知県豊橋市東部に広がる天伯原台地に分布する5世紀から9世紀にわたる須恵器を生産した窯跡群で、東海の三大須恵器窯の一つに数えられています。

 駒澤大学考古学研究室は、平成23~27(2011~2015)年までの5年間、湖西市内に所在する神座B古墳群(古墳時代後期)の調査を行いました。駒澤大学考古学研究室の発掘成果と湖西市教育委員会所蔵の湖西窯出土資料をご紹介します。

神座4~7号墳全景
神座5号墳出土状況
神座5号墳出土資料(湖西市教育委員会所蔵)
峠場Ⅰ号窯出土資料(湖西市教育委員会所蔵)
西笠子64号窯出土資料(湖西市教育委員会所蔵)
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チラシ

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